第10回 超音波実践技術講習会

臨床生理学・医用応用工学教室
教授 石 山 陽 事

超音波検査実践技術講習会は杏里会のご援助と大学の協力により今年で第10回目となり, 3月14日(土),15日(日)の両日に八王子キャンパスより三鷹キャンパスに移転しました新しい保健学部看護学科実習室で開催致しました。本講習会は杏 林大学が卒後教育の一環として代表的な医用画像検査である超音波検査を行う実践的技術講習会です。

第1日目(土)午前中は消化器内科を専門とする超音波指導医による腹部超音波検査について,解剖学的位置関係を含んだプローブの走査法と検査のコツ,注意 しなければならない臨床症例等について生化学的な検査結果を含めて丁寧な講義が行われました。午後は8名の被験者に協力してもらい,東芝,アロカ,GE横 川,フクダ電子各社の最新鋭のディジタル超音波診断装置8台を用いて,超音波検査士8名により実践的な実習講義が行われました。経験年数を加味したクラス と昨年度から新たに設けた血管系エコー等,より高度なテクニックについて実習と講義を行いました。 第2日目(日)の午前中は循環器内科を専門とする心臓 の超音波指導医によって,実践的な技術解説と画像から読みとれる臨床疾患について病理組織像を含めた講義が行われました。午後からは前日同様血管系エコー を含めた実践的な実習講義を行いました。

受講者は本学卒業生のほか北海道や香川,鳥取など日本各地から参加され,医療メーカや開業医,放射線技師の参加もありました。久しぶりにお会いする卒業生 に私共も懐かしさと共に皆様が活躍されている様を垣間見ることができ大変嬉しく思いました。また今回節目となる第10回を迎えることができ,サポートして くださいました杏里会の皆様に心より感謝申し上げます。

参加者の声

超音波実技講習会に参加して

3月14日15日と、三鷹にある杏林大学病院で行われた、超音波実践技術講習会に参加させていただきました。私は以前、この講習会のお手伝いをしたことがあったので、いつかは自分も認定超音波技師を目指す身となって、この講習会に参加したいと思っていました。

講習会は二日にわかれていて、一日目は腹部、二日目は心臓というようにわかれていました。

午前は講師の先生の講義がありました。超音波検査は未経験だったので、講義についていけるかはじめは不安だったのですが、初心者でもわかるような先生のわかりやすいお話、そして、上級者向けの高度なお話、また、動画を用いての説明、どれもわかりやすく勉強になりました。

午後からは実技があったのですが、経験年数ごとに班にわかれ、それぞれ講師の先生がついてくださって実習しました。基本的なことから、上級者グループでは高度なところまで教えてくださいました。

あっという間に講習がおわってしまい、この講習で基本的なことから実践的なことまで多くのことを学ぶことができました。講義を聞くだけの講習会はよくある のですが、臨床に役立つような実践的なことを教えてくれる本講習会のようなものはあまりなく、しかも卒業生は講習会費用についても優遇され、実際にプロー ブを走査することができた講習会に満足しています。このような企画をしてくださった先生方及び杏里会に感謝します。