第20回 杏林大学学校保健実践研究会
2023年2月25日、第20回杏林大学学校保健実践研究会を開催しました。対面とオンラインを使ったハイブリット開催を初めて行い、卒業生44名、在校生76名、教員14名、外部参加者6名の計140名が参加しました。
保健学部教職課程運営委員長亀崎路子先生から開会の挨拶の後、東京都立小児総合医療センターの児童・思春期精神科医長である長沢崇先生から基調講演をして頂きました。『児童思春期のメンタルヘルスと精神疾患~児童精神科医療から学校保健への期待~』をテーマとし、コロナ禍による子どもの背景の変化や臨床現場での子どもの回復へのプロセスなどをご紹介いただき、「学校現場で養護教諭が子どもたちを支えてくれることに常に感謝をし、協力し合っていきたい」と現職養護教諭を激励する言葉もあり、「非常に勉強になった」「児童精神医療に関心を持った」と感想が多数寄せられました。続いて、卒業生からの実践報告として、『コロナ禍の保健室経営』(田口さと実先生)『養護教諭複数配置校の経験から』(武石千尋先生)『私が思う“養護教諭にとって大切なこと”~つながりについて~』(石川結子先生)3つの演題で発表をしていただきました。初任時からのコロナ対策を『チーム学校』で学内外・保護者も含めた連携、2名体制での養護教諭執務についての工夫や自分自身の振り返り、『保健室は大人と関わるきっかけを作る場』と捉え、養護教諭自身も『つながる』ことを大事にしてほしいなど、養護教諭としての経験や考えがまとめられた報告でした。その後の情報交換会では、講演内容や養護教諭としての悩みなどの質問を対面参加者とオンライン参加者に双方から募り、長沢先生、田口先生、武石先生、石川先生に答えていただく時間を設けました。在校生からの質問も多く、養護教諭としての心構えや辛くなった時の対処法といった、現場にいる先生方だからこそのアイデアやコメントが寄せられ、参加者はとても有意義な時間を過ごせたと思います。最後に、今年度末で定年を迎えられる大嶺智子先生から閉会のご挨拶をいただき、賑々しく終了となりました。